2015年5月21日木曜日

はじめての手術

学生時代から、運動をすると時々動悸がして嫌だなぁと思っていたのですが、何せ運動とかで強い負荷をかけた時にしか出ないので、検査を受けても診断がおりませんでした。
最近、やっと検査中に発作を発生させて病名(「発作性上室性頻脈」)が判明したので、根治のため入院、手術とあいなりました。

いや、割と気軽に考えていたんだけどね。
手術初めてだったから。

治療法はカテーテルアブレーションという方式らしい。
股の付け根、と首の血管からカテーテルという細い管を心臓までいれて、先端の電極で不具合を起こしている神経(発作性上室性頻脈は神経の異常だそうな)を焼いてしまう、というやり方。

結果的に手術は成功し、間もなく退院なんですが、いい経験になったので、日記的ななにか。

【1日目】
・午後1時ころ
 病院に到着。入院時の諸注意など。まだ現実味がないので余裕綽々。

・午後5時ころ
 明日の為に手術着を着るように言われ、また点滴(栄養剤?)開始。なんか病人ちっくに。

・午後6時ころ
 食事。減塩食だった。病院の食事はまずいと言われていたけど、まぁこんなもんじゃないのという感じ。会社の安定食みたい。

・午後7時ころ
 医師の先生に、明日の術式の説明を家族と受ける。リスクの説明があったんだけど、0.数%ながら、「○○梗塞」だの「ペースメーカー」だのアグレッシブな用語の数々に家族ともどもビビる。同時に、そういや心臓の手術だったわ、と今更現実感。
 リスクの他、患部が見つからなくて空振りの可能性が3割ぐらいあるという話もあって、それは嫌だなぁと不安に。
 そうそう、この術式は「部分麻酔」なんですよね。寝ている間に終わるというわけにはいかず、それも怖い。

・夜
 今回のために、8インチWinタブ用のキーボード・マウス・オーディオインターフェイスを持ってきたので、気晴らしに曲を作り始める。
 ま、さっさと寝ろって話なんでしょうが、経験上寝不足気味のほうが発作を起こしやすいってのがあったので、薬で誘発する今回のケースにそれがどれほど役に立つかわからんけど、できることは何でもやっておこうと思った感じで。

【2日目】
・午前6時ころ
 起床。食事はなし。おなかすいた。

・午前8時ころ
 家族が来院

・午前9時ころ
 手術開始

 病室から車いすに乗せられて手術室へ。初めて見たけど、ドラマでよく見るやつそのままだった。先生と看護師さんと技師さん?とか総勢10名~15名ぐらいはいたかな。

 尿道カテーテル挿入。痛い痛い痛い!!!!!!この後の手術のどの工程よりも痛いとか辛いっていう人が多いらしいので必死の我慢。

 麻酔。股の付け根のカテーテル挿入部分。これも痛い!!さらに右腕からも首の挿入部分用の麻酔を行う予定が、血管が出てこず、予定変更して首に直接注射することに!!!!!怖い怖い。結果的には首はそれほど痛くなかったのでまだよかった。私は血管が引っ込んでいるのか、採血なんかでもいつも苦戦されるのでいつも怖い。昔、血管を外して刺されて死ぬかと思った。

 カテーテル挿入。もちろん心電図をつけているので脈の音が聞こえる。カテーテルが心臓に接触したときに脈が飛んだり、乱れたり、怖いけど不思議な感覚。

 発作を誘発する電気刺激とイソプロテレノールという薬の注入で、いつもの強い発作が起こる。しばらくの検査の後、先生より「手術前は特殊なタイプかもしれないと思っていたので見つからないリスクを強調したが、典型的はタイプだった」と言ってくれたので一安心。

 原因部分の除去開始。高周波装置?の動作音とともに、背中があったかくなる感じが不思議。意識があるままで心臓のオペをしているんだもんねぇ。高周波装置を動作させてしばらくすると、頻脈が発生する。そのタイミングで装置の動作をストップしているっぽい。これの繰り返しで、高周波装置の作動時間が長くなるとOK?な感じの会話が聞こえた。

 高周波装置動作中のモニター監視は研修医?若手?なんか「VAちゃんと見とけ」とか「まだいける」とか色々注意されてた。

 高周波装置の治療を続けているが、どうも原因箇所の切断に苦戦している模様。同じ姿勢でかなりの長時間になっていたので、お尻がやばくなってきた。必死で我慢していたが、苦戦している状況が伝わってきて、まだ終わりが見えていない感じだったので、姿勢を変えたいと申告するも却下。あたりまえだけど。代わりに鎮痛剤を打ってくれて、少しだけマシに。

 ようやく治療終了し、「大変だったけど無事原因箇所を切ることができたので、もう大丈夫」との言葉。良かった。緊張が抜けて、息を大きく吐いた。やってよかった。手術時間は4時間弱。これは若い内しかできないなぁと思った4時間でした。

・午後1時ころ
 ベッドに乗せられ、病室へ戻る。4時間安静ということで、起き上がったり姿勢を変えたらダメ。ケツが大惨事再び。踵も痛い。しかも4時間耐えたのに、担当の看護師さんが手術室入ったらしくコネー。別の看護師さんが食事持ってきてくれたけど、そんなことより安静解除はまだですか。

・午後8時ころ
 先生が来て首のガーゼを外してもらう。3日目は採血と心電図があって、経過に問題なければ4日目に退院だって。心臓の手術なのに、スゲーと思った。

・午後12時ころ
 曲作りをやっていたが、さすがに疲れたので寝る。

【3日目】
・午前2時ころ
 夜中に点滴終わったのでナースコールしたら、自分のじゃなかった。でも自分のやつもほぼ終わりだったので、ついでに外してくれた。

・午前5時ころ
 股の付け根に残っていたガーゼを外してもらう。いわゆるガムテープ引っ剥がし的な「イタタタタタ 泣」。でもこれで体を拘束していたものが無くなってスッキリ。

・午前7時ころ
 採血。相変わらず血管を探すので怖い。けど一発でちゃんと決めてくれた。さすが。

もうきっと何もないでしょう。
はやく帰りたいけど、帰れないのでタブレットで日記でも書くか ←Now
ということで私は元気です。

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