2020年3月1日日曜日

(注:プチネタバレあり)【映画レビュー】劇場版「SHIROBAKO」

劇場版「SHIROBAKO」
見に行ってきました。

プチネタバレがありますので注意。

2014~2015年のTVシリーズから4年、時の流れを同じくして当時の4年後を描いた劇場版です。

いつか必ず何としてでもアニメーション作品を一緒に作ろうと、ひょうたん屋のドーナツで誓いを立てた上山高校アニメーション同好会の5人。卒業後それぞれがそれぞれの場所でアニメーション制作に携わっていく。宮森あおいは「えくそだすっ!」「第三飛行少女隊」の制作を経て、少しずつ夢へ近づきつつ、徐々に自分の本当にやりたいことを考え始めていた。

あれから、4年。日々の仕事に葛藤しながら過ごしていたあおいは朝礼後、渡辺に呼ばれ新企画の劇場用アニメーションを任されることになる。しかし、この企画には思わぬ落とし穴があった。今の会社の状況で劇場用アニメーションを進行できるのか?不安がよぎるあおい・・・新たな仲間・宮井 楓やムサニメンバーと協力し、完成に向けて動き出す。果たして、劇場版の納品は間に合うのか――!?
(公式サイトのSTORYより)

エンタメとして純粋に楽しかったです。
アニメ制作の現場自体は私は知りませんが、ITプロジェクトの現場と似ている部分がたくさんあって、TVシリーズの時からそうでしたが、利害関係者がたくさんいて、たくさんの人が関わるプロジェクトで起こる「あるある」がとっても感情移入させてくれます。

とっても面白かったんですが、個人的には、TVシリーズを見た人向けのお祭り的なシナリオだったので、やや無難な方向にまとめたのかな、という印象も受けました。
TVシリーズは主人公たちは元より、スタッフやクリエイターのみんなの群青劇が素敵で、モブはいないと言っても過言ではないぐらいキャラクター描写が見事でした。
人間関係の描写からくる、モノづくりをする人たちのそれぞれのプライドが伝わってきて、創作をする者として大いに刺激をもらいました。
その路線で行くならば、新キャラクターを出して人間関係に新味を加えるか、いっそスピンオフにして主役を変えてしまうかなんですが、それをしなかったので、先の無難な印象に繋がったのでした。

とはいえ、全員で難プロジェクトに立ち向かう描写は、たくさんのスリリングなエピソードが芝居がかった「わざとらしい」と「あるある」の絶妙のバランスで描かれ、楽しいシナリオに仕上がっていました。

こんな楽しい映画ですが、残念ながらコロナウイルスの関係でお客さんは今一つだったように思います。
話題のアニメ映画の初日でしたが、前々日でも良い席が予約でき、席の埋まり具合も50%程度だったように思います。
良い作品なだけに残念ですが、P.A Worksのファンでもあるし、作品も良かったのでBDを買って応援しようと思います。

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